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アトリエぱおとはBlog

イラスト:リンゴ

イラスト:絵具と人物

キッズクラス・ジュニアクラス 2008.02.21

楽譜が読めないんです。。。

某音楽教室の幼児コースに2年間通っていたCちゃん。
達者にピアノを弾きますが、
実はまったく楽譜が読めませんふらふら
音楽教室ではグループレッスンでみんなが同じ曲を弾くため、
お友だちの演奏を聴いて覚えちゃったんですね。
それをそのまま弾いているんです。

「楽譜が読めなくても音楽は楽しめる」という声も聞こえてきそうです。
確かにそれも一理あります。
でも、ピアノ演奏はかなり複雑なものです。
音の量が少ない簡単な曲は耳で覚えて弾くこともできるでしょう。
でも、とても覚えきれないほど複雑になってきたらどうしましょう。

文字を覚えて自分で読めるようになれば、お話を読んでもらわなくても物語を楽しむことができます。
言葉を覚えるから会話を楽しむことができます。
楽譜を読めるから、ピアノ演奏も楽しめるのです。

…と、難しい顔でブログを書いていますが、面白いことを思い出しました。
夏ごろにこのブログで紹介したジャズピアニストの卵、大林武司くん。
小学生時代は私の娘が所属していた合唱部の伴奏者として活躍しており、当時からとてもピアノが上手でした。
ある日、練習の参観に行ったときのこと。
彼の演奏と楽譜の音がかなり違うので、コンクールの課題曲なのにまずいだろうと思い注意したことがあります。
後日、彼の口から驚くべき真実が語られました。
「あの頃、実は楽譜がほとんど読めんかったんよね。」
大林くんは絶対音感の持ち主。耳で聴いて、おかしくない音を弾いていたんです。
確かに、楽譜とにらめっこしていなければ気付かないような音の間違いばかりでした。
(大林くんの名誉のために言っておきますが、もちろん、今では何不自由なく楽譜が読めますよ。)

これは、特別な例。
よい子のみなさんは決して真似しないように。

楽譜を読むという作業は初めのうちはしんどいものです。
でも、楽譜が読めるようになるということは、自分の力でいろんな曲を弾いて楽しむための初めの一歩なんです。
Cちゃんを初め、譜読みの苦手なみなさん。
楽譜は必ず読めるようになりますから、しっかり学習しましょう。
きっと、もっと、音楽の世界が広がりますよわーい(嬉しい顔)

ピアノクラス 溝尻雅子